万有引力〜私たちの法則〜
五月 ニコ

たぶん冬だった気がする。いや秋だったかな?
出会ってまだ2年も経ってないのに覚えていないのは、それでけ色々な事があったから。そう私は結論付ける。
私は大学3回生でこれからの就職活動が嫌だとか、まだまだ遊びたいとか言いまわる呑気なものだった。
あぁ思い出した。
それは冬、11月だったかな。

私は高校卒業して大学進学の道を選んだ。一人暮らしがしたいから、都会に出たいからと県外の大学を選択し、結果として遊び呆けて暮らす絵に描いたような"ダメ大学生"だった。
授業は睡眠時間。限界ギリギリまで欠席。テスト前だけ本気。
それでも要領の良さと、自他共に認める強運で私はそれなりに単位も取っていっていた。

まぁこんな感じ。
大学はたまに。主にバイトと遊び。
そして一人暮らしの私の家はみんなの溜まり場のようだった。
私は裸眼なのに、家の洗面台の前にはコンタクトの洗浄液やらケースやらが散乱し、歯ブラシに至っては気づくと10本以上誇らしげに立っていたものだった。

よく家でたこ焼きパーティーやら鍋パーティーやらをした。
彼氏が欲しいとか、飲みたいとか、要するに我が家で飲み会という名の合コンをしていた。
あの日もそうだった。
ジローは私の友人で、ジローと私主催でよく例の飲み会をした。
誰かが酔いつぶれるなんて毎回で、過激なゲームや一気飲みなんてしょっちゅうだった。

こっちのメンツが変わったり、向こうが変わったり。
そっから恋愛になりかけたり、終わったりもあったが、友達の輪が広がることが私は一番楽しかった。

まぁ前置きが長くなたけど、私はそこで彼と出会った。
鍋パーティーしようってなって、男3女3ですることに。
3人のうち2人は既に友人で、ジローともう一人はシンヤ。私の友人はとゆうと、ノリのいいミナミ、元気なエリ。
ほぼ身内。
知らない人といえば1人だけだった。

ユウ。それが彼の名前。
知らないと言えば嘘。見たことはあった。
以前、ジロー、ユウとあと一人、そしてミナミ、エリで飲んだことはあったらしい。
そんなかんじでいつも通りで鍋パーティーは開催。たぶんキムチ鍋。
ユウはバイトで遅れるらしくて5人でスタートした。
鍋も色気なしでガツガツ食べて、酒も笑えないくらいガブガブ飲んだ。
9時半。ユウはやってきた。たぶん初めましての挨拶を交わして私は彼にビールとキムチ鍋をよそった気がする。
彼のことなんて知らないから相槌くらいしか会話もなく、いつも通りにトランプとかして遊んでた。
毎回のように2時くらいまで飲んで、潰れたジローやミナミは寝ていた。
シンヤは0か10かの思想の持ち主で、私とシンヤはよく恋愛のことで討論をしいた。
私は自由主義で、好きになったらしょうがないとかいう考え。
私とユウが仲良くなったきかっけを思い出すと、好きな音楽が一緒、好きな本が一緒、恋愛観が一緒。
恋する乙女や夢見る乙女なら、これだけ条件が一緒なら胸キュン必須じゃないだろうか。
これって運命!私達は運命じゃないの!って言ってるだろう。
けど私は全然思わなかった。ただ思ったことは「いい友達になれそう」。

その日は朝5時までくらいシンヤ、ユウ、私、エリで恋バナなんかしてキャッキャ言って過ごした。

次の日、私のケータイにメールが来た。
知らないアドレスで誰だろ、って思ったらユウだった。
内容は私のバイト先の居酒屋を予約したいんだけど、できる?みたいな感じのものだった。
あーできるよ、やっとくね。みないな感じで返したと思う。
その3日後くらいに彼は女の子と2人でやってきた。
私はとゆうと、本当に忙しい日で必死に働きながら、軽く会話を交わしただけでまた飲もうって口約束をした。

12月。
外は寒かったはず。私は就職活動もあって黒髪。
「もう一回あのメンバーで飲もうよ」そう言ったのはジローだった。とりあえず快諾。
そして私たちはもう1度集まった。

気づいた。
私ずっとユウと喋ってる。
楽しかった。
でもそれ以上でも以下でもなく、ほんといい友達になれそうだなーってことしか思わなかった。

好きな音楽が同じだといったユウ。
私が少しレアなCDを持っていたから、彼は貸してほしいといい、私は貸した。 好きな作者が同じだといったユウ。
私が持っていた本を一緒に借りたいといい、私は貸した。
春休み前ということもあり、返ってくるのは春休み明けだなーなんて考えていた。

ただ、彼は私の部屋に時計を忘れた。
私はユウに時計を忘れていることをメールすると、彼は近いうちに取りに行くと言った。
何日か後、たぶん夕方。
ユウがやってきて時計渡してすぐ帰るのかと思ったらそれから気づいたら朝の7時まで話していた。
ちなみにシラフ。
ユウは前の彼女が好きだった。私は応援した。
私はその頃世間でゆうモテ期が到来していたが、いいなと思う人には出会えず遊んでやる、なんて言っていた。
主に相談乗って、お互いの過去を話したりした。

ある日、バイト先の友人カオリとバイト後に飲みに行って、「最近いい人いないの?」って聞かれて、
私は「いないけどいい友達てゆうか気が合う人はいるよ」なんて言ってキャッキャ言ってた。
たぶん夜2時くらいだったけどユウからメールきてなんか好きって言われた。
私完全に冗談だと思ってまたまたーなんか言ったけど、たぶん、その時ドキドキしてたんだ。

ユウはもうすぐ誕生日だった。
ユウの誕生日は私はバイトだったけど、彼は何も予定がなくて落ち込んでた。
私がバイト終わったら祝ってあげるよって言って、バイト後にユウの家に初めて言った。
プレゼントはこっそり買ったんだ。お互い好きな作者の本。
駅でユウは私を待っててくれた。
初めて行ったユウの家はインテリアにやたら凝ってて私は感動したことを覚えている。
最初は適当な話ばっかりしてたけど、ユウはたまに私のことを好きと言った。
正直、私も好きになっていた。
タイミング見計らってプレゼントをあげた。本当に喜んでくれて、ユウは私のことを好き、と叫んだ。笑えたけど、私も好きって言った。
そのことにしばらく触れなかったけど、ユウは真剣になって、私のことが好きっていってくれたんだ。
この人なら楽しいかも、幸せかもって思えた。
そして私達はキスをした。

その日から私がバイトある日はユウの家に行って、ない日はユウが私の家に来た。
そして、私達は一つになった。

私は嬉しくてうれしくて浮かれた日々が続いた。
バイトがどんだけしんどくても終わったらユウに会えると思って頑張れた。
けどその日はアンラッキーデーだったのかもしれない。
バイト終わって携帯見たらユウからメール来てて、浮かれ気分で携帯見たら、話があるって。
ちなみに付き合って1週間と少し。
別れ話じゃん。それしかないじゃん。昨日までラブラブだったよね?私達って。

バイト終わった私をユウは駅で待っていてくれた。
家に行って他愛もない話したけど、ついにユウは切り出した。
前の彼女から電話があった。泣いてた。俺はニコと付き合ってることを言えなかった。
そう言われたっけ。泣いてしまった私はあんまり覚えていない。
嫌とも言った。けど無理って言われた。俺はあいつが好きって。
私は折れた。
帰る電車もないし一緒に寝た。
ひとつだけいい?って言ったらうん、って。
だから、頑張ってねって言ったんだ。
強がりだし全然頑張ってほしくなんかないし、私は知らない間に本当に好きになっていたのに。
ユウは私を抱きしめてくれた。ありがとう、いいやつすぎる、お前は、って。
だから私はもう1つお願いしたんだ。
最後にもう一回キスしてって。
ユウは笑った。さっきニコはそう言うと思ったけど違った、けどやっぱ合ってたねって。
別れた。けど愛し合った。

それからといえば、ユウからは普通にメールがきた。
そして普通に会った。普通に家に来たし行った。
キスもすればsexもした。

そしてある日、私はユウの前で泣いた。
私は好きだけど好きなのがしんどいって思ってしまったから。
ユウは本当にずるいから。寂しがりやだから。誰かいないとだめなんだ。でもめんどくさいのは嫌なのに。
私はめんどくさい女だったと思う。

そうして少しづつ距離ができ、ユウには彼女ができた。
ユウに彼女できたって言われて、私は悔しくて私も彼氏できたって強がって嘘もついた。
寂しくて悲しくて苦しくて、適当な男とも寝た。
けど悲しさなんて埋まらなかったし、この寂しさが埋まるのはユウといる時だけってゆうのも気づいてた。

ユウはといえば、彼女いるのにたまに私を求めた。
私は拒まなかった。

そして半年間、私は留学することにした。
2style.net